今自分ができることに全力で取組む

「饅頭みたいな小麦粉を使う料理を食べることが多くて、白いごはんより小麦のパンやそばが好きでしたね。それで自分でも作れるようになりたいなっていう思いから、中華専攻のある学校を選びました」と吉野さん。現在、就職３年目。三軒茶屋賓館を経て、鎌倉賓館で働く。

「三軒茶屋ではデザートの盛りつけや、中華の食材を取り入れたケーキの仕込みをしてましたけど、お客様から『見たことのないケーキで美味しかった』と言っていただけた時はうれしかったですね。鎌倉賓館では前菜の盛り方や切り方を教わって、初めは全然できませんでしたけど、先輩から『上手くなったね』ってほめられて『やっとお客様にお出しできるんだ』ってホッとしました」と料理に携わる喜びを聞かせた。

学校で学んだことで、今の仕事にも役に立っていると思うことを聞くと「食材の切り方だったり、包丁さばきの基本をじっくり教えてもらったのは良かったですね。社会人になると、どうしても学生ほどは勉強できる時間が減ってしまうので。当時の授業で取ったノートは今も保管してます」と言う。

これからの目標については「まだまだ鍋を振るまでは達してないので、今は前菜を頑張りたいです。デザートもパッと作れるようになりたいですね。もちろん、いずれは鍋も振りたいですけど。料理にはいろんなポジションがあるので、私は私のやるべきことを頑張ります」と至って謙虚に語った。