育児で気付いた料理の新たな目線

高校時代から土曜日に国際フード製菓専門学校に通って、パティシエの勉強をしていたという藤田さん。「高校卒業後の進路を考えた時に、製菓は在学中に専門学校で学んだので、次は本格的に料理の勉強をしようと思いました。父も調理師だったので、その影響はあるかも知れないですね」と言う。

学校では2年次からイタリアンを専攻。「個人的に和食よりも洋食のほうが好きで、家で料理の手伝いをする時もパスタをよく作っていたので。学校の先生がたの授業はもちろん、外部からレストランやホテルの方がいらして、現場の人ならではの声でいろいろ教えていただけたのは印象に残ってます。日常生活ではあまり使わない野菜を授業で扱えたのも良かったですね。今でもそういう野菜を見かけると、調理の仕方を知ってるので食べてみようかなんて買うことがあります」。

現在はウエディングパーティーでフレンチのコース料理を手がける。「たくさんのお客さまがお相手ですけど、料理が冷めてから提供しても、盛りつけ方が違ったりしてもいけないので、スピードと丁寧さが求められますね。オードブルブッフェに料理を取りに来たお客さまの『美味しそう！』という生の声を聞けるのは励みになります」と仕事の喜びを語る。

4月に2度目の育休から復職したばかり。「子どもがいて復帰した人がいないので、後輩たちのお手本になったらいいですね。子連れのお客さまもいらっしゃるので、お子さんにはこんな料理を出すと喜ばれるかなということも、子どもを持って気付きました」とママならではの目線で聞かせてくれた。