チームワークが人とお店を育てる

昔から釣りが好きで、自分で釣った魚をさばいていたという中村さん。今でも釣りや海に潜ることが好きで、さかなクンとも同じボランティアサークルに所属しているというが、学生時代の先攻は西洋料理だったそう。「とにかく魚が好きで、和食の魚の扱いのほうがしっくり来るなと思って。今の店には立ち上げから携わってますが、和洋折衷の店なので、そんな今までの経験が役に立っているなと思います」。

在学中に当時の担任から聞かされた「食材と向き合う」という言葉を覚えていて、今でも好きだという。「季節の食材と向かい合う、その食材の調理の仕方と向かい合うといった姿勢の大切さを教えられました。今、調理をするときの姿勢も学生時代の指導を意識しています」というほど。

およそ40席の店内では、調理はもちろん、接客からゴミ捨てまで何でもこなすそうで「いろんな角度からお客様に見られているという緊張感を持って取り組んでいます。料理開発も行っていますが、今の時代は美味しいだけではダメで、感動が伴わないといけない。お客様にわざわざお店に足を運んでもらっているという想いは大事にしてますね」。

お話の中には「チームワーク」という言葉がたびたび出た。「小さいお店だからこそ、チームワークがとても大切だと思います。仲間一丸となって作り上げる料理にはプライドを持っていますね。人を育てることで自分も成長していくと思うし、自分が頑張ることでこの職業の素晴らしさが伝わっていけばと思います」と熱意を語った。